今日も埼京線

 帰り道、車内で盛り上がっている女子高生たちの中に一際かわいい子がいた。うお、この子はかわいい!以前、ある人がのたまわれていたのだが、「女子中高生ってかわいくないよなー(顔が)」それは、まだ彼女たちが化粧もせずに生まれたときの素顔のままに天真爛漫に日々を送っているのだから、だからなんだと思うのだけど、あいやーこいつは珍しいアルヨー。そう、思っていたら、角度によってはあまりかわいくない。これは見極めが肝要だと内職しながら盗み見ていたのだけれども、これはどうも怪しい(僕自身が)。目線があったらその目のやり場に困ってしまう。ふむむ、どうもばっちりとは見極められなかった。分かったことは、「人はやはり、角度によって印象が変わる」という、普遍の真理だけだった。その女の子は、中学校の頃のクラスメートに似ていたのだが、それはもうそっくりで本人なのではなかろうかと思うくらい。しかし、後者のほうがかわいい印象がある。それは、純粋な顔の良し悪しではなく、僕が年取り、心も体も変化している、というか、中学校の頃の有様でいられなくなってしまっているところが大きい。やはり、同じ世代、同じ目線だったあの頃のほうが印象は良いものだと。見かけ上の目線だけではなく、もう色々と変わり果てて、一体どこに行くんだらうか。最寄り駅で降りたのだが、どうやらその子の最寄り駅でもあったらしく、「よっしゃ!」と思ったが、何がよっしゃ!じゃ。
 風邪が治りかけなので、帰ってすぐに横になった。体調が悪いときは、往々にして悪い夢を見るものだが、今日はその例外ではなく、あまり良くない夢を見た。後輩に嫌われている、と言うか、いじめられている夢だ。精神的な打撃をねちっこく喰らわす後輩たちに、我慢できなくなったが、その後はいつもの面子で回転寿司に行き、寿司など食べた後談笑といった平時に起こりうる、日常的な夢が続いて結果オーライ。ただ、夢の中頃に現れた、水着姿で豊満な体つきの女の子。その子の家に赴き一度挿入できるか確認した後、(つまり、これはあれだ。幼少時にこのような夢を見たら夢精をするだろうと推測できる類の夢だ。)
夢から覚めた。
夢から覚めたこと自体、
悪夢のようだった。